こんにちは。管理人のたぬきです。
今まで、「劇団四季キャッツの猫たち」について、いくつか記事を書いてきましたが、演じているキャストの方々も気になってきますよね。
劇団四季キャッツで鉄道猫のスキンブルシャンクスを演じていらっしゃるカイサー・タティク（Kaisaer Tatike）さん。
今回は劇団四季俳優・カイサー・タティクさんの経歴や出演作などについてご紹介していきます。
プロフィールと経歴
出身：中華人民共和国新疆ウイグル自治区カシュガル地区タシュクルガン出身
生年月日： 不明
研究所入所：2014年
中国の少数民族タジク族の出身でいらっしゃいます。
小さな頃から少数民族の伝統舞踏や民謡の児童芸術団に所属し、北京や香港での公演にも出演されたことがあるそうです。
この児童芸術団の詳細は分かりませんでしたが、タジク族の人たちの伝統舞踏は鷹の笛や鷹の舞が特徴のようです。
カイサーさんの今のダンスや歌は、この児童芸術団にルーツがあるのですね。
カイサーさん出身のタシュクルガンって広い中国の中の、どのあたり？と気になったので調べてみたら、こんな景色のところでした。
ね、想像していた中国とかなり違いますよね。
ということで、次はカイサーさんの出身地について紹介していきます。
タシュクルガンってどんなところ？
タシュクルガン・タジク自治県は中華人民共和国新疆ウイグル自治区カシュガル地区にあります。
平均高度は 4,000 メートルを越える高地。
え、富士山より高い。
平均気温 3.3 度、夏季平均最高気温 28度、冬季平均最低気温 マイナス1６度！
「お年頃だから寒暖差がつらい・・・」とか普段いってて申し訳ありませんでした、って気持ちになります。
タジキスタン・パキスタン、アフガニスタンに接していて、中国の西の端っこにある国境地区です。
古くはシルクロード上のオアシスのひとつでした。
なんか、思っていた「中国」とはますます異なりますね。
中国は日本に近い国だと思っていたけれど、西の方はタクラマカン砂漠が広がっていて、その先はアフガニスタンなどの中東なのです。
タクラマカン砂漠といえば「死の砂漠」。
そうです、みなさん観てますか？
ＴＢＳ日曜劇場の「VIVANT」！
急に興奮して赤字になってしまいました、すみません！
「VIVANT」第二話で主人公・乃木憂助が生死の境をさまよった「アド砂漠」のモデルとなっているのでは？と言われているのがこのタクラマカン砂漠です。
中央アジアに位置する架空の国家「バルカ共和国」が舞台ですが、そういえばドラマの中にイスラム系の少数民族の描写などありましたね？
あの歯の黄色いおじさんが出てくるところ！
そう、カイサーさんはそんな中央アジアのイスラム系少数民族 タジク族出身でいらっしゃるのです。
タジク族とはどんな民族？
中華人民共和国の少数民族の1つで中国国内では唯一のイラン系民族です。
タジク族の人口は5万人ほどしかおらず、他の少数民族、例えばウイグル族（約1000万人）と比べてもかなり少なく、その殆どがタシュクルガン・タジク自治県に暮らしています。
カイサーさんもそのタシュクルガン・タジク自治県出身です。
中国政府の少数民族政策については、調べてみてもかなり難しく、理解が不足していますが、少数民族として守られる一方、とても制約が多いことがわかりました。
そんな環境の中から、カイサーさんがなぜ日本の劇団四季に入ることになったのか、経緯を知りたいですね。
劇団四季入団
タジク族のことを調べていたら、中国のテレビ局制作の「情熱大陸・タジク族の少年の10年」のような（題名はきっと違うと思います）番組を偶然みつけました。
その8歳くらいに見える少年が、カイサーさん！！！
全編を通して聞いたことのない言語（タジク語？）や中国語なので、内容は間違っているかもしれませんがあらすじは下記の通り。
- 推定8歳くらいのカイサーさんは児童芸術団でタジク族に古くから伝わる舞踏や、竹のようなものでできた細い笛を吹き、かなり大きな舞台（たぶん北京）にでることもあった。
- 小学生高学年、もしくは中学生くらい？のカイサーさんは、経緯は不明（私が中国語がわからない）だが都会、たぶん北京？に引っ越すことになる。
- タシュクルガンと異なり、都会にあるマンションの一室で、勉強したりテレビゲームをするカイサーさん。学校の様子など。
- 次第に、ミュージカルのDVDを良く観るようになる。映っていたのは1998年ロンドンの「キャッツ」と「雨に唄えば」だと思います。
- ミュージカルに魅了されていくカイサーさん。雨の中、ベランダのようなところで傘をさして踊るシーン。
- 夢を追うために劇団四季研究所オーディションに参加するため、単身来日（2014年のはず）。
何歳くらいだろう、まだまだ少年のようにみえます（おそらく17～18歳なのでしょう）。
日本語は一言も話せず、通訳がついている。 - 研修所でのオーディションの様子、加藤敬二さんや浅利慶太さんもインタビューに答えられてます。「ダイヤの原石」「歌は全然ダメ」と評されています。
- あざみ野で一人暮らしを始め、ダンスや歌のレッスンを重ねる。リハーサルの様子も。
- 「王子とこじき」で初舞台（2015年のはず）を踏む舞台裏。
カイサーさんが、「慣れだれ崩れ=去れ」の標語を前にタジク語？か中国語で説明する様子。 - おそらく2～3年ぶりに故郷のタシュクルガンに帰り、家族や友達と抱き合うシーン。泣けます。
- 劇団四季キャッツでスキンブルシャンクスを演じるカイサーさんのシーンで終わります。
カイサーさんが遠い遠いタシュクルガンから「ミュージカル俳優になるんだ！」という強い思いを持ち続けて、日本の劇団四季にたどり着いた様子がよくわかります。
そして、カイサーさんの強い願いだけではなく、ご家族とか他の大人たち（先生なのかな？）の多大な支えがあったのだなぁ、と本当に感動しました。言葉わからないのに。
私が見たこの番組は、おそらく制作したテレビ局に無断でアップロードされているようだったので、ここには貼りませんが、興味ある方はこちらからご連絡ください。
主な出演作
カイサー・タティクさんは、2015年6月1日に上演された「王子とこじき」のアンサンブル1枠役で初舞台を踏みます。
その後、2016年7月に大阪四季劇場で開幕した「キャッツ」では開幕キャストとしてスキンブルシャンクス役に抜擢されました。
王子とこじき（2015年アンサンブル1枠） キャッツ（2016年スキンブルシャンクス） ロボット・イン・ザ・ガーデン(2020年コーリー,ロジャー) コーラスライン ガンバの大冒険 ウィキッド（2023年フィエロ役候補）
ウィキッドのチケットは激戦でしたね！
1公演のみチケット取れたのでカイサーさんのフィエロに
お会いできるといいなぁ。
スキンブルシャンクス役のカイサー・タティクさん
キャッツでは鉄道猫のスキンブルシャンクスを演じているカイサー・タティクさん。
伸び伸びとした歌声で、仕事熱心で誠実な鉄道猫がとても魅力的です。
カイサーさんのスキンブルシャンクスは、歌っているのに、直接語り掛けてくるような、そんなところにいつも感動してしまいます。
カイサーさんのルーツを知ると、「好きなことを仕事にできて幸せ！」というスキンブルシャンクスとカイサーさん自身が重なってきますね。
あぁ、早くカイサーさんのスキンブルがまた観たい！
でも、ウィキッドのお稽古中か・・・
ウィキッドも頑張ってください、必ず観に行きます！！
思い起こせば、３０年ぶりのキャッツ観劇（2018年11月)のスキンブルシャンクスがカイサーさんでした。
この時の感激がきっかけでキャッツ沼にはまっていくことになったのです。
ロボット・イン・ザ・ガーデンでの赤眼鏡姿に、あの真面目な鉄道猫のカイサーさん？！とびっくりしたものです。
イケメンで素敵な歌声の役者さんだと思っていましたが、日本からはるか遠い、私が知らなかったような環境から劇団四季に入られたことを知り、ますますカイサーさんに興味がわいてきます。
最近、Ｘ（Twitter）も始められたカイサーさん。
小さな頃の時のお話もしてくれたら嬉しいなぁ！
まとめ
今回はカイサー・タティクさんをピックアップいたしましたが、いかがでしたでしょうか。
最近はメインキャストを務めることが多くなってきたカイサーさん、これからの活躍が楽しみです！
きっとご家族やお友達の希望の星なのでしょうね。
お体にお気をつけて、頑張ってください！
最後までお読みいただきありがとうございました。
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